スペインのインディースタジオOmaet Gamesが開発するナラティブアドベンチャー『The Midnight Barber』は、深夜営業の理髪店を舞台に、吸血鬼や人狼などの怪異客との会話を通じて街の陰謀を解き明かすゲームです。散髪アクションに組み込まれたリズムゲーム要素と、ノワール調のストーリーテリングが融合した独特の作品です。
要点まとめ
本作は1970年代末のバルセロナ・ゴシック地区を舞台に、理髪師クララが深夜にのみ営業する店で超自然的な存在たちの髪を整えながら、街に隠された事件の謎を追います。ハサミやバリカン、カミソリなどの理髪ツール操作がリズムゲーム化されており、プレイヤーは各客の「内なるリズム」に合わせてタイミングよく施術を進めます。このリズム要素は1970年代プログレッシブロックやフラメンコをベースにしたBGMと連動し、プレイヤーが上手くリズムに乗ることで客の警戒心が解け、会話が弾んで新たな情報が引き出されるシステムです。毎日配達される新聞から得た情報が、来店客とのやり取りの中で手がかりとなり、危険な秘密や都市規模の陰謀へと繋がっていきます。ドラマ『深夜食堂』やゲーム『コーヒートーク』といった作品からの影響を受けつつ、ダークな世界観と快適な操作感を両立させています。
考察
本作が注目される理由は、単なるリズムゲームやビジュアルノベルに留まらない統合的なデザイン哲学にあります。散髪というアクション自体が物語の進行と密接に結びついており、プレイヤーが客をリラックスさせるプロセスが、そのまま情報聴取の説得力向上に反映される点は秀逸です。1970年代バルセロナという舞台設定、スペイン民間伝承の要素、ノワール的な陰謀劇といった複数のレイヤーを、心地よい音響体験でまとめる試みは、インディーゲームシーンにおいて独自の位置を占めるでしょう。日本語ローカライズへの期待も含め、グローバル市場での需要は十分にあると考えられます。
出典
元記事: 4Gamer.net


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