人気インディーゲーム「Cult of the Lamb」のナラティブ責任者が、DLC「Woolhaven」の冬の神Yngyaの誕生秘話を通じて明かした。名前だけで存在したキャラクターが、どのようにして物語の中心へ躍り出たのか。その背景にある世界構築の哲学とは。
要点まとめ
「Cult of the Lamb」の制作チームは、プレイヤーに完全な答えを与えるのではなく、想像の余地を残すことを重視している。ナラティブ責任者のJoJo Zhou氏が示した3つの手法は、法則でルールを支え、問いを多く投げかけ、複数のキャラクター視点を用いることだ。最初は単なる設定資料の中に名前だけで登場していたYngyaは、長年の伏線が積み重なることで、やがてDLCの主役へと成長した。開発チームは場当たり的な制作進行の中で、将来への可能性を「点」として置き、プレイヤーとの共創を目指しているという。
考察
この講演から見えてくるのは、ゲームの物語が一方向的な作品ではなく、制作者とプレイヤーが一緒に紡ぎあげるものだという理念だ。アイテムの説明文やセリフといった小さな断片が、ファンの想像力によって膨大な二次創作へと発展していく。Zhou氏自身が10代のころにファン文化に浸かり、ファンフィクションやアートを通じて世界と繋がった経験が、現在の制作哲学の根底にある。完璧に作り込まれた世界よりも、謎が残された世界の方が、プレイヤーは能動的に参加し、それぞれの解釈を積み重ねていく。この手法は単にゲーム制作者の工夫であると同時に、ファン文化を尊重する姿勢の現れである。
出典
元記事: 4Gamer.net


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