2026年9月17日に発売されるコンシューマ版『アナザーエデン ビギンズ』は、スマートフォン向けの人気RPGを新たに構築し直した作品です。プロデューサーの平澤信之介氏に、スマホ版との違いや新規・古参プレイヤー双方に向けた工夫などを聞きました。
要点まとめ
『アナザーエデン ビギンズ』はスマートフォン向けの『アナザーエデン 時空を超える猫』をコンシューマRPGとして完全に作り直した新作です。2017年のリリースから10年の運用期間で培ったノウハウと、当時は実現できなかった表現を取り入れることで、新規プレイヤーにも古参ファンにも対応した作品を目指しました。
スマホ版のシステムをそのまま移植するのではなく、大画面での自由な探索やコマンドバトルの再設計を実施。新要素の「チェインスキル」はバトル前の準備段階から戦略を考える楽しさを引き出すシステムとして導入されています。
古参ファンに向けてはニューゲーム+で展開する10種類以上のマルチエンディングを用意。ストーリーのあり方が1周目と2周目以降で大きく異なり、真の物語は2周目以降に展開するという構成になっています。新規プレイヤーはシナリオの高い完成度を、古参ファンは新しい視点を体験できるような設計となっています。
グラフィックスとサウンドもコンシューマゲームの水準に引き上げられ、全編フルボイス化によってドラマの深みが増しました。音楽は原作を手がけた光田康典のプロキオン・スタジオによるアレンジを施され、スピーカーやヘッドフォンでの視聴を前提とした音響設計がなされています。
考察
本作はスマホRPGとコンシューマRPGという異なるプラットフォームの特性を理解し、単なる移植ではなく両者の良さを融合させる試みです。開発過程で試されたが没になった多くのシステムの存在からは、タイトルの「らしさ」を守るために徹底的に試行錯誤する姿勢が感じられます。
特に興味深いのは、ライブサービスゲームとしての限界を認識しながらも、IPをコンシューマゲーム化することで作品を「形に残す」というアプローチです。ガチャに頼らず全キャラクターを育成できるシステムや、スマホ版では実現しづらかった10年分のノウハウを投入することで、新規層の獲得と既存ファンの満足度を両立させようとしています。
フルボイス化と大画面表現による物語のドラマ化、マルチエンディングによるリプレイバリューの確保など、コンシューマRPGの現代的な要素を取り込みながら、原作の「冒険感」を保つバランス感覚が本作の開発の核となっていることがうかがえます。
出典
元記事: 4Gamer.net

