カプコンの新作タイトル「プラグマタ」開発では、試作段階から持ち越された複数の課題に直面しました。プロジェクトマネージャー・松中敬志氏が、ゴール設定の曖昧さ、コミュニケーション不全、経験不足といった4つの課題にどう向き合ったのか、その具体的な解決策を講演で明かしています。
要点まとめ
約6年の開発期間を要した「プラグマタ」では、試作段階で試行錯誤を重ねた結果、本開発開始時にゴール不明確、指示系統混乱、若手中心チーム等の課題を抱えていました。松中氏は開発ビジョンの明文化と周知徹底、指示系統の整理と仕様の文書化、マイルストーン設定による短期目標の管理という3つのアプローチで対処しました。また全員によるゲームプレイの実施で、大規模チームにおける全体像把握の重要性を強調。これらの取り組みを通じ、明確なゴール設定、意図的なコミュニケーション設計、経験不足を仕組みで補うこと、そして見える化が、ゲーム開発成功の鍵であることを示しました。
考察
本講演内容は、ゲーム開発特有の課題というより、大規模プロジェクト全般に共通する問題を浮き彫りにしています。特に興味深いのは、新規IPであるがゆえの自由度と混乱の両立、そして若手チームの経験不足を短いサイクルと全員参加で補う方法論です。100人規模のチームで、個々のメンバーが全体像を把握できない状況下での課題解決は、見える化と小分けされた目標達成の繰り返しにあることが実感として伝わります。また、会議の形骸化や口頭指示の曖昧さといった問題は、組織規模の拡大とともに発生する普遍的な課題であり、仕組みによる克服が不可欠であることを示唆しています。
出典
元記事: 4Gamer.net

