自室最強伝説
自室最強伝説

タグ: RGGスタジオ

  • 「STRANGER THAN HEAVEN」が体現する時代表現の創意工夫─RGGスタジオが語る架空ながらリアルな歴史描写

    セガのRGGスタジオが手がける新作アクションゲーム「STRANGER THAN HEAVEN」。東京ゲームショウ2026のブースでは、開発陣が時代考証と創意の両立、そしてゲーム体験全体の設計哲学を語った。

    要点まとめ

    「STRANGER THAN HEAVEN」は1915年から50年間という未体験の時間軸を舞台とした作品だ。開発陣が最優先としたのは、実在する歴史の完全再現ではなく、プレイヤーが信じられるフィクションの世界観を構築することである。時代に存在しない道具は使わず、当時あった日常的な危険物を武器として戦闘が成立する設計になっている。街並みや看板、ポスターといった細部に至るまで、現代的な面白さと時代的な説得力のバランスを追求。音楽も電子楽器を避け、アコースティックな表現の中で現代の耳に訴える工夫を施している。展示ブースのウォークスルーミュージアムは単なる情報提示ではなく、プレイヤーの視線誘導を通じてドラマティックな体験を設計したインスタレーション的試みだ。堀井チーフディレクターはメインストーリーの大きなボリュームに対し、ゲームとしての着地点を意識したサポートを担当。阿部ディレクターが作品全体のビジョンを統率し、自身の海外育ちの経験を登場人物の心理描写に反映させている。開発陣は業界慣例や既存シリーズのテンプレートに縛られず、この作品にとって最適な表現を問い直すプロセスを重視した。

    考察

    本作の開発アプローチで注目すべきは、「時代に存在しないものは使わない」という制約が、むしろ創造性の源となっている点だ。写真や映像からしか知ることができない時代だからこそ、すべての要素を精密に構築しなければチグハグになる─この論理は、コンテンツ制作の一般的な原則を示唆している。また、スタジオが「現実再現」ではなく「フィクションのリアリティ」を掲げたことは、歴史ゲーム制作における重要な哲学転換だ。さらに注目すべきは、展示ミュージアムのような副次的な要素まで物語世界と連動させ、試遊体験とトータルで作品世界を伝える戦略である。これはゲーム開発が單なるシステムデザインではなく、複合的なメディア体験設計へと進化していることを示している。

    出典

    元記事: 4Gamer.net