大阪で開催されたインディーゲームイベントに出展された『The Book of Prosperity』。香港の個人開発者SingKeys氏が本職の仕事を終えた後、7年間かけて開発してきたアクションRPGだ。数学の教科書を武器に戦うユニークな設定と、タイミング重視のコンバットシステムが特徴である。
要点まとめ
『The Book of Prosperity』は、ネオンに彩られた香港をモチーフにした世界を舞台にしたピクセルアート2DアクションRPG。主人公の学生Cyrusは、忘却を「繁栄」とする並行世界へ引き込まれ、最初の武器として分厚い数学の教科書で敵と戦う。ゲーム内のメニューは「繁栄の書」という本のデザインで、「記憶することは苦しむこと。忘却することは栄えること」というテーマ性を持つ。戦闘はパリィ、回避、スキルコンボ、リソース管理を軸にしており、特に表示される円のタイミングに合わせてボタンを押すことで、スタミナ消費なしでスキルを連続発動できる仕組みが、プレイの爽快感につながっている。移動アクションではパルクールで複雑な地形を駆け抜ける要素も組み込まれている。
考察
開発者SingKeys氏は、フルタイムの仕事をしながら自分の時間でゲーム製作を続けている。その原動力は、7年前からこのプロジェクトを応援し続けるプレイヤーの期待と、自分自身を表現できる作品を人生に残したいという想いである。香港を舞台にした大型ゲームが少ないことに着目し、また『UNDERTALE』という1人開発による傑作に触発されて、自分にも可能だと信じて始めたという。名前の由来である「オニカッコウ」は、毎朝香港の人々を起こす独特の鳴き方をする鳥で、「ここにいるよ」と知らせたいという開発者の想いが込められている。長年の努力が実を結び、Steamでは1300件のウィッシュリスト登録を獲得。今後1万件達成を目指しており、2027年発売予定。本作は流行のギミックより、タイミング重視のコンバットフィードバックとストーリーテリングで勝負する方針を貫いており、多くのインディーゲームとは一線を画している。香港文化を食べ物などを含めて作品に反映させる姿勢も、単なる娯楽作品ではなく、開発者の故郷への愛情が詰まった作品であることを示唆している。
出典
元記事: 4Gamer.net


コメントを残す